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JISHU NO KAI

世界の自主化と平和に関するシンポジウムを開催

2月14日、東京の池袋アットビジネスセンターにおいて21世紀自主フォーラムが主催して「世界の自主化と平和に関するシンポジウム」が開催されました。

第一部では、はじめに、鈴木宗男参議院議員が「日露関係の改善発展のために」と題してつぎのように講演しました。

「ウクライナ問題は一にも二にも停戦なのです。お互いに銃を置け、戦いをやめろ、これがわたしの考えです。戦争、紛争にはお互い言い分があります。

いま、ウクライナは善だ、ロシアが悪だというメディアの論調です。ロシアが好き好んで侵攻したのではないのです。なぜ侵攻したのか、どれほどの人がこの事実を知っているでしょうか。

私は政治の究極の目的は世界平和だと思っています。

アメリカ一辺倒だけで日本は生きていけません。かつてはアメリカが世界の保安官、警察だとか言われましたが、今はアメリカにその力はありません。アメリカとて協調するしかないのです。だから日本に負担しろとか防衛費を増やせとか言ってくるわけです。それならば堂々と岸田さんはアメリカにもバイデン大統領にも言うべきなのです。

わたしは堂々と信念をもって生きていますし、筋を通していきたいと思っています」

つぎに、オンラインで参加した、ロシア科学アカデミー東洋学研究所部長のアレクサンドル・ヴォロンツォフ氏が「世界の自主と平和」と題してつぎのように報告しました。

「世界平和を願うすべての民族と国家は真の自主性を実現しようとしています。

ウクライナをめぐる事態は、米国がもはや合法的な手段で世界における自己の支配的地位を強化する試みをやめ、支配を確かなものにするために非合法な方法であっても採用していることを白日のもとにさらすことになりました。

世界の4分の3を占める国々が、ロシア制裁には与しなかったということは、理にかなっています。

これらの国々は、自己の尊厳と自主性を固守してきた国々であり、西洋式の座標軸にそった自己の生活を営むことを拒否してきた国々であり、自己の経験から、独立前に属していた旧ソ連のやり方について熟知している国々であるからです。

多極化した世界をきずき、民主主義と正義が勝利し、すべての国家の主権平等の尊重という国連憲章の原則を遵守する上で必要な関係を構築するには時間がかかるのです。

国連憲章はそのためのよい基盤となるのです。国家間の主権平等・内政不干渉・紛争の平和的解決の原則を実現しなければなりません」

つづいて、21世紀自主フォーラム世話人の尾上健一氏が「現代帝国主義と世界の自主化」と題して報告しました。

「第2次世界大戦以後形成された帝国主義段階を、現代帝国主義と定義することができます。アメリカが頂点に立って現代帝国主義が形成されて既に数十年が経過しましたが、ここにきて、表れてきたのが現代帝国主義の弱さ・末路です。それは頭目である米帝国主義の弱体化に象徴的に示されています。

ウクライナ紛争の本質は、一極支配が終焉を迎えたアメリカを中心とする現代帝国主義の歴史的危機を反映したものと言えます。

今回のウクライナ紛争はロシアが仕掛けたものではありません。

ウクライナ紛争はアメリカが弱体化して一極支配が困難になったことでおきた戦争であることを他の国は知っています。それに便乗して自らの軍拡を急速に進めているのが日本をはじめとする従属的同盟国です。

世界の多くの国は現代帝国主義の横暴を許さなくなってきています。

日本は対米従属から脱して自主を掲げて生きていかなくてはなりません。自主こそが日本の政治の不正を正し、社会を変えていく鍵となります。

自主的な国にするためにはまず自力更生が基本です。

対外的ばかりでなく、対内的にも自主が基本です。日本の人民が政治の主人になり、民主的で人民的な政権を樹立することを視野に入れる必要があります。

二つ目に、アメリカだけではなく、いかなる国にも従属しない国にしなくてはなりません。

三つ目に、いかなる国にも侵略しない、支配しない、抑圧しないことです」

今回のシンポジウムは、ウクライナ問題の本質は何か、平和を実現するためには何が必要かを理解することができ、日本の自主化、世界の自主化を進めるうえで意義ある集まりとなりました。

第二部では、「ロシア音楽の夕べ」と題して、日本在住のロシア音楽家によるロシア民謡とピアノ演奏が披露され、なごやかに懇親会がもたれました。

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